- はじめに
- 冷風機CLECOOLⅢとは
- CLECOOLⅢの外観を見てみます
- 車の振動対策を工夫してみる!
- CLECOOLⅢを試運転します
- 車の窓から排風するために
- 騒音対策の工夫
- その他の工夫
- 納車されてからの工夫
- 冷房対策として活躍が期待できそうです
- しくじりポイント
- まとめ
はじめに
毎年、真夏の車中泊には苦労しています。
軽キャンピングカーでもエンジンを止めていても使えるエアコンを別につけたいのが希望です。
涼しい高地で車中泊すれば良いのですが、長期の旅では低地で車中泊することも多いことでしょう。
同じ軽キャンピングカーでも車内が広い「キャブコン(軽トラの荷台に大きな部屋を載せてる感じ)」ならともかく、私が製作依頼をしている「バンコン(外見は普通の車と同等)」)は家庭用エアコンをつけるスペースがありません。
ビルダーの方と相談しても決め手に欠けます。
しかし、エアコンをあきらめることが出来ません。
みなさん そんな時はどうしますか?
この記事では冷風機を工夫して使うことをご紹介します。
冷風機CLECOOLⅢとは
先日、車中泊で使えそうな大きさと消費電力の冷風機を手に入れました。
そうです。楽座クーラーCLECOOLⅢ:(株)ナヴィックです。
手に入れる前にYoutubeやWebを調べてみましたが、軽キャンピングカーに搭載する情報は多くはありませんでした。
100点満点ではないけれど、なんとか工夫次第で使えそうと踏み切ることにしました。
・冷風機はざっくりと書くと、車内を冷やすために奪った熱をダクトで排気し車外に熱を放出する仕組みです。
※水の気化熱を利用した冷風扇とは異なります。
・エアコンの室内機と室外機が1体となった感じのグッズです。
・車内全体を冷房するには能力不足のようですが冷風で涼むくらいは大丈夫そうです。
・小さな扇風機や網戸でしのいでいたことを思えば一人旅では十分ですよね。
・課題は標準付属の排熱ダクトに断熱材がなく、排熱ダクトなどが熱風で暖められてが熱くなることと音が大きいことのようです。
せっかく冷風が出ても排熱ダクトが熱くなれば車内も冷えにくいですよね。
・熱を車外に確実に出すことや騒音対策の工夫が必要そうです。
まずはCLECOOLⅢを試運転してみてどんな状況か確かめてみましょう。
CLECOOLⅢの外観を見てみます
箱を開封してみました。
本体、リモコン、ダクトホース、フィルター、排水ホース、冷風口ダクト取り付け金具、太口ダクトエンド、説明書がついています。
底にはキャスターがついています。
ネジ止めですので車に載せるときには取り外すつもりです。
説明書を見ながら冷風用と熱風用のフィルターをつけてエアーフィルターカバーをします。
ここでエアーフィルターカバーがカタカタすることに気が付きました。
電源を入れてみたい気持ちを抑えて振動対策をします。
車の振動対策を工夫してみる!
車で移動中に乗せたモノの何かからカタカタと音がして気になることがあります。
何かの条件が重なったときにカタカタ音がすることもあります。
一人で運転していると音が出ている個所の特定が難しいですよね。
CLECOOLⅢに触れてみて、使う前にカタカタするところにスポンジテープを貼りつけて振動対策をしました。
このようなちょっとした対策で効果があります。
・冷風吸込口のカバー
カバーの下部にスポンジテープを貼りつけます。
貼る前 貼った後
カバー上部がはまる本体部分にスポンジテープを貼りました。
カバーの上下がスポンジテープで挟まれてカタカタしなくなりました。
・熱風吸込口のカバー
冷風吸込口と同じようにスポンジテープの貼りつけです。
カバーの下部にスポンジテープを貼りつけます。
貼る前 貼った後
カバー上部がはまる本体部分にスポンジテープを貼りました。
カバーの上下がスポンジテープで挟まれてカタカタしなくなりました。
・リモコン収納部
リモコンもカタつくことがわかりましたので同じく振動対策です。
リモコン挿入部の中にスポンジテープを貼っています。
そのまま押し込むとカチッと中で止まるようになっています。
指でリモコンを揺らしてもカタカタしません。
CLECOOLⅢを試運転します
本体に排熱ダクトをねじ込み車の窓から熱を排気しやすいようにオプションの細口ダクトエンドをつけています。
試運転当日は5月初旬で外気温も室内温度も25℃でした。
勝手口から排熱ダクトの先を外部に突き出しておいて電源入れてみます。
冷風運転モード、風量AUTO、温度設定は最低の17℃にして15分ほど様子を見た私の感想は以下です。
・覚悟はしていましたが排気風量も多くファンなど全体的に音は大きめですね(^^;
・排熱ダクトの中を通して細口ダクトエンドから本体内の音も少し聞こえます。
・冷風吹き出し口も上下に首振りしますが下半分くらいで風切り音が出始めます。
・しばらくしてコンプレッサーが回りはじめるとさらに音がしますが排気の音に消されて?あまり気にはなりません。
・取扱説明書に記載の定格消費電力350Wに対し、ワットモニター(サンワサプライ)の表示はコンプレッサーが回っている時で377Wとほぼ同等でした。
この消費電力であればサブバッテリーからインバーターでAC100Vに変換した電源を供給し軽キャンピングカー内で使えます。
長時間はバッテリー容量から無理で夜中は消しておくことになりそうが、キャンプ場の電源サイトやRVパークなどの電源が使えるところでの車中泊はずっと使っても大丈夫です。
・冷風吹出口での温度は17℃でした。(最低温度17℃に設定)
・細口ダクトエンドでの排熱温度は37℃で排熱ダクトも温かくなっています。
・本体も排熱ダクト接続部分あたりや熱風吸込口との間が温かくなっています。
・課題はやはり本体からの排熱ダクトなどが熱くなることと音が大きいことのようですね。
・この課題についての工夫は排熱ダクト編の記事でご紹介します。
車の窓から排風するために
細口ダクトエンドの工夫
車の窓から排熱できるように細口ダクトエンドを使用します。
窓ガラスではさみ易いように防水のクッションテープ(グレー)を貼っています。
納車されたら他の部分の窓ガラスと窓枠の間は何かでふさぐ工夫をします。
本体の熱くなる個所
よく本体を調べてみました。
赤い枠あたり:
エアコンの室外機にあたる熱交換器があり熱くなる部分です。
その熱を送風機からダクト経由で室外に排気しています。
白いカバーが断熱性のないプラスチックのため熱が伝わり温かくなるようです。
青い枠あたり:
エアコンの室内機にあたる熱交換機があり冷たくなる部分です。
室内の空気を冷やして送風機で送り冷風にします。
白いカバーが断熱性のないプラスチックのため他の部分より少し冷たくなります。
※ここではエアコンの冷房運転の仕組みは省略しますが、検索されると専門的なことがわかりますよ。
赤い枠のところの熱交換器の熱が本体カバーに伝わらないように断熱することでも冷房効果が少し上がると考えました。
本体からの発熱対応をする工夫はサーモカメラでも撮影し本体・後編の記事でご紹介します。
騒音対策の工夫
音の大きいところがどこか聞いてみました。
緑の枠あたり:
ここに排熱のための送風機がついています。
風量も多く風の音は主にここからです。
よく見ると指などを入れてケガしないようにスリットがついています。
どうやらこのスリットの風切り音も音が大きくなる要因の一つみたいです。
黄の枠あたり:
圧縮して高圧、高温の気体の冷媒に変えるコンプレッサーがついています。
耳を近づけるとコンプレッサーが働く音がしています。
本体のカバーに遮音材を貼って効果があると良いのですが。
冷風吹出口からの風切り音
この角度の時ルーバーの下と本体吹出口の間隔が狭くなり風切り音が出るようです。
ルーバーの形状を少し削るなどしないと改善できそうにありません。
可能であればルーバーをはずして冷風口にダクトをつないで使えば大丈夫そうです。
また、ここのスリットからの風切り音も音が大きくなる要因の一つみたいです。
遮音対策
遮音シートを出来るだけ隙間をあけないように貼れば本体からの音を遮音出来そうです。
騒音低減をする工夫は発熱対応をした後に騒音測定器アプリでも調べて本体・後編の記事でご紹介します。
その他の工夫
排水ホースの交換
付属の排水ホースは折れた部分に癖がついて元の丸に戻りにくいです。
癖がつきにくいシリコンチューブなどを手に入れる予定です。
なお、冷風モードの時は除湿された水は熱で蒸発させる仕組みのようでほとんど排水タンクにはたまらないようです。
念のため排水ホースをつなぎ先に空のペットボトルをつけておけば排水されたこともわかり安心です。
納車されてからの工夫
ひとまず工夫しておいて、軽キャンピングカーが納車されたら予定している運転席に置いて大丈夫か試してみます。
夏は毎日使うことになるのでできるだけシンプルなことを考えたいですね。
条件的には
1)平らな場所(必要に応じて設置の台やスペーサーが必要になるかもしれません。)
2)車内で食事の時にうるさくない位置
3)寝るときにうるさくない位置
いったん車中泊の体制になったら運転席が一番よいと机上で考えていますが、シートをずらしたり倒してみてスペース的にどうか検証が必要ですね。
運転席に置いた場合、音元から離れて頭を反対のリアゲート側にして寝ると良いのですがテーブルを設置するので無理ぽいですね。
2番目の候補は電子レンジと後部座席の間あたりですが排熱ダクトのとりまわしに苦労しそうですし、寝るときに車内の幅が狭くなります。
冷房対策として活躍が期待できそうです
試運転してみる限り冷房機としての効果はありました。
車内全体を冷房するには能力不足のようですが、水の気化熱で冷やすタイプよりは本格的な冷房効果を期待できます。
試運転してみた感じでは一人旅で自分が涼むには十分実用的な印象でした。
真夏に試してみて本当の実力を知りたいですね。
適応温度5度~35度とのことなので、真夏は車のエアコンを切った直後や日没後でないと効果が出ないのかもしれません。
しくじりポイント
・横にして写真を写していたら排水トレイには水はたまっていないのに、どこからか水が漏れて床が濡れました。
・加湿器として使う時に水を入れる内部トレイ?が排水タンクの上にあるようで、そこに除湿された水がたまっていて、横にしたらこぼれたようです。
・旅に出てから車の中でなく事前に自宅でわかったので良かったです。
・軽キャンピングカーに搭載するときは注意しましょう。
まとめ
これまで扇風機と網戸でなんとかしのぎ毎年真夏の車中泊には苦労しているので、冷たい風ではありがたく大きな魅力ですね。
車内スペースの狭い軽キャンピングカーで何もかもすべて設置するのは無理がありますよね。
だけどなんとか出来ないか、やりたいことを工夫するのも楽しみの一つかもしれませんね。
発想や何かの条件を変えれば、したいことが出来ることもあります。
新型コロナウイルスの影響で当分の間、準備期間がたっぷりあります。
納車後を想定してじっくりあれこれ考え試して過ごすことになりそうですね。
みなさん こんな時は先の楽しみに備えて、準備する楽しみを味わう期間ですよね。
今回は冷風機CLECOOLⅢを快適に使うための工夫することの前編の記事でした。
次は冷風機CRECOOLⅢの音を軽減する遮音対策と冷房効率を上げるための断熱対策の工夫をしていく記事を書きますね。