はじめに
前回の記事でFRP製の一七式特殊荷箱とアルミツールボックスにミリタリー塗装とサビ塗装(エイジング塗装)を行ったことを書きました。
ベースとなるミリタリー塗装は全体に塗ればよいとあまり気にせず作業をしていました。
次の段階のサビ塗装って失敗したらまたミリタリー塗装からやり直しなるの?などと考えだしたら一歩踏み出すのに躊躇してしまいます。
みなさん こんなときはどうしますか?
この記事ではボックス2つにサビ塗装する前に少し心配で、小さなグッズにサビ塗装を試していたことをご紹介します。
やはり何かで試さなくては
ミリタリー塗料やサビ塗装(エイジング塗装)の仕方は、アメリカ雑貨を取り扱われているキャンディタワーさん(WEBへはここから)の記事を都度見ながら作業を進めていました。
WEBの画像では事前に見ていても、初めてでいきなりサビ塗装を塗るのは、どんな感じになるのか心配ですよね。
そこで失敗しても大丈夫な小さなグッズを探しました。
家の中探し回ってみてよいものがありました!
以前おまけについていた、「サントリープレミアムモルツのガラスコップ」です。
ペーパーかけの途中で最初の写真を撮っていないことに気付いたのですでに白くなりかけています(^^;
塗装の下準備をします
ひとまずボックス2つはミリタリー塗装が終わったところで中断です。
コップで3回目なのでミリタリー塗装まではお手の物?です(笑)
プライマーを塗る前のペーパー掛けです
これまでのボックスと同じくペーパーかけしてガラスの表面を荒らします。
小さいのでそんなに時間もかかりません。これまでで一番丁寧なペーパーかけです。
プライマー塗りです
ペーパーで荒らしても表面は比較的なめらかなのでプライマーも塗りやすいです。
早く2度塗りを終えたいのでヒーティングガンの出番です。
写真撮影のために床に置いていますが、ヒーティングガンを手に持ち。コップを持つ手をやけどしないように、またガラスを割ってしまわないよう注意しながらさっと乾かします。
すぐに乾いて表面が樹脂でおおわれたような感じになります。
表面を指でなでると抵抗があって滑らない感触です。
これならツルツルな表面の素材でも塗料がしっかりのりそうですね。
ミリタリー塗装です
小さいスポンジでたたくように塗っていくのはここれまでと一緒です。
塗る面積も少ないので塗料も少なくて済みます。
手で持っているところまで塗ったらヒーティングガンで乾かし、持ち換えて反対側も塗ることを3度繰り返します。
さっと塗り終えて既に鉄の感じになりましたが、元はガラスです。
手を滑らせて落としたりモノを当てて割らないように気をつけました。
初めてのサビ塗装にチャレンジです
筆先につけた塗料がかすれるくらいにキッチンペーパーで落とし筆先で角のようなところをこすっていくドライブラシ塗装というテクニックです。
こするほどに色が濃くなってきますが塗った直後の見た目はそれほどでもありません。
乾くとサビ色がリアルな感じになってきます。
塗っては乾かしどれくらい濃くなったか見るのもいいかもしれません。
水で溶いた塗料を塗ってすぐにハケでサビを流す方向にこするとサビがたれる感じにぼけて塗れます。
このコップではコップの上部全体がサビて、そこからの錆が集まり一筋になって下までたれる感じで塗ってみました。
汚れた感じを出すBlack塗装です。
これもドライブラシ塗装や、水で溶かした塗料を塗った後にハケでこすってぼかすテクニックで塗っていきます。
コップのサビ塗装まで完成です
初めてのステンシル文字にチャレンジです
コップ用のステンシルシートも急いでパソコンとカッティングプリンタで作りました。
コップに合わせて文字が小さいので、カットした転写シートから塗料を塗る部分を取り除く作業も細かくて大変でした。
先の細いアートナイフの先で薄いシートを突いて持ち上げるようにして外しました。
マスキングテープで固定します。転写シートが柔らかいのでなんとか円形で凸凹した形状に合わせて貼れました。
毛先の固い豚毛の筆先でトントンたたくようにwhite色の塗料を塗っていきます。
ドライブラシ塗装のように毛先の塗料を落としておかないと、塗料がべったりついてシートの裏までにじみ文字の輪郭がつぶれてしまいます。
数字の8あたりの塗料が多く輪郭が少しつぶれました。
コップのサビ塗装完成です
ステンシルシートをはがしてコップの文字入れも完了です。
最後にスポンジにかすかにつけたサビ塗料で白い文字の上をたたいて周りのサビ色となじませたら完成です。
元のガラスコップ
元がガラスコップとは思えないほどのクオリティが高いですよね。
初めてにしては上出来だとうれしくなってきます。
ただし、素材がガラスなのを忘れて割らないように注意です。
これで自信をつけて本番の一七式特殊荷箱とアルミツールボックスのサビ塗装が出来ました。
キャンディタワーさんのWEBのおかげですね。ありがとうございます。
もう一つおまけに
雰囲気を楽しむためのLEDランタンとして手に入れた「LEDレールロードランタン」はレトロな感じに作られていますが、なんだか本当の古さが無く物足りなさを感じます。
雰囲気を出すにはこれこそサビ塗装すればいいかもとやってみたくなりました。
ボックスを塗って最後にほんの少し水でといた薄い塗料が残っていたので、消毒用のアルコールで表面を拭いて脱脂しプライマーも塗らずに筆で角を塗ってみました。
塗ったときは薄すぎて、きちんと塗らないとダメだなと思いましたが、乾燥してくると立派な?錆の雰囲気です。
もっと丁寧に塗れば古い味わいが出そうですね。
塗る前は黒い塗装が新しく光っていてレトロ感に欠けます
水みたいな薄い塗料を少し塗っただけでレトロさが増しました
しくじりポイント
・レトロランタンやボックスをあまり外で乾かさずに室内に入れていたところ、家の者が息苦しくなり頭の奥が痛くなりました。
揮発した塗料の成分による中毒症状が起きてしまいました。
すぐに外のベランダに出して、換気を十分しているうちに症状も治まり事なきを得ました。
・取り扱い説明にも換気の注意は書かれていますが、水性塗料であることと、シンナー臭もしないことから油断していました。
・塗装するときだけでなく塗装が終わった後も十分乾燥するまでは注意しましょう。
まとめ
最初から大きなモノにチャレンジせず、小さなモノからチャレンジした方がコツも早く覚えられ効率的に作業も行えるようになります。
サビ塗装が自分でもできることを知ると、身近なもので何か塗ってみたら面白そうなものはないか探してしまいます。
みなさん 興味あるかたはぜひ一度サビ塗装(エイジング塗装)にチャレンジしてみてくださいね。
身の回りにあるグッズが鉄に変わる面白さが色々なモノで楽しめますよ。