はじめに
キャンプも実行してみて、やはり一番の課題は荷物を毎日移動させずに使えるようにすることかなと思います。
私の軽キャンパーは寝るスペースを最大にするため、冷蔵庫もベッドボード下に組み込んであります。
サブバッテリーやインバーターもベッドボード下に収納されていて、荷物収納スペースがあまりありません。
ベースとした車体も乗用車タイプのワゴンですので車検のことを考えると、商用車のバンのように後部座席を外して収納スペースを作ることも出来ません。
みなさん こんな時どんな方法で収納スペースを確保しますか?
この記事では天井の棚を自作したことをご紹介します。
金具で取り付けようとしてしくじった!
最初は出来るだけ簡単に設置出来る方法にしようと、カインズで素材をいろいろ見てまわり、メッシュパネルを基本に金具を工夫して取り付けることにしました。
何度も車の中を見ては、取り付けに使えそうな部材を選んできました。
トレーを片方の側面にインシュロックでつけて、荷物が電子レンジの方にはみ出さないようにします。
メジャーで測った時には大丈夫だったのですが、電子レンジの扉が当たってしまいます(^^;
バックドアの上部は室内側に傾斜しているので、つけたトレイの上部が押されて手前にメッシュパネルが出てきて当たったようです。
どうしようか、あれこれ考えて思い切ってトレーの角を力技で曲げることにしました。
ブックマガジンの針金を曲げた時に溶接部分が外れたので、どうかなと思いましたが半分くらいはくっついたままなので90度曲げることが出来ました。
これで少し奥に引っ込み、電子レンジの扉との干渉は回避できました。
メッシュパネルを固定できるところがなかなかありません。
軽キャンパー製作時なら、電子レンジの側面も加工して棚と一体のように作れそうですが後から自分で工作するのは難しいですね。
車体に固定するために使えそうなボルト穴も、丁度よい場所にみつかりません。
そこで棚を受ける金具を利用してみることにしました。
電子レンジ収納の縦枠に幅が丁度ピッタリで固定出来ました。
メッシュパネルを支えて固定する案です。
反対側の固定は車体の壁が斜めになっていたり、固定する金物の取り付け可能位置も限定されます。
また側面に収納されるテレビが当たらないようにしないといけません。
当初の受け金物は直角で、内装の斜めに対してうまく固定出来ません。
補強のためのステーがネジ止めだったので外し、今度も力技で丁度よい角度に曲げてみました(笑)
斜めのボードに対して、メッシュパネルを受ける部分を水平に出来ました。
下に写っているテレビより上につけて当たらないようにしています。
仮に乗せてみました。
バックドアのダンパーにも当たらないように少し左に寄せないといけません。
電子レンジとの間に隙間を開けて電子レンジの操作が出来るようにしておかないといけません。
バックドアやバックドアについているカーテンやカーテンレールと干渉しないようにしないといけません。
あまり前に出すとテーブルの上が天井のLED照明の影になります。
こんなに取り付けるための条件がたくさんあって、付けられる場所は凄く限定されます。
前側2カ所の固定はなんとかなりそうですが、後ろ側がなかなかしっかり固定できそうな場所がみつかりません。
突っ張り棒でなんとかならないか思いつき、後ろ側を試してみます。
突っ張り棒で取り付けようとしてしくじった!
後ろを突っ張り棒にすると、電子レンジの所やボードにつけた受け金具の取り付けが野暮ったく見えてきて、前も突っ張り棒にすることにして、取り付けた金具を外しました(^^;
バックドアのダンパー取り付け部より前につけないとダンパーが当たってバックドアが閉まらなくなります。
また、突っ張り棒をこの位置より上にしないとテレビが奥まで展開できません。
車の左側のダンパー取り付け部です。
内装の裏に空間があり、赤丸あたりに固定したいのですが突っ張り棒がしっかり止まりません。
内装に丸穴を開けて車体の鋼板に突っ張り棒を押し付けたらどうかと考えましたがうまくいきそうにありません。
車の右側のダンパー取り付け部です。
赤丸あたりに固定したいのですが、内装を浮かした状態で突っ張り棒を押し当ててみたら、車体が斜めになっているので滑って下の方にズレてしまいます。
前側は突っ張り棒が当たるところにネジの頭を少し出しておいて、パイプの中に入れるようにすればなんとか止まりそうです。
後ろ側はもっとパイプを上に上げられたとしても、突っ張り棒の間隔が狭くしっかり固定できそうにない感じです。
パイプを受ける金物も用意してみましたが、取り付け部が斜めで固定が難しく、車のボディーにネジ穴を開ける自信もありません。
後ろ側の突っ張り棒の固定をなんとか出来ないか色々考え、車をよく見ましたが良い方法が見つからず、次第に突っ張り棒とメッシュパネルで棚を設置することが野暮ったく感じてきました(^^;
そこで発想の転換をして、手軽にメッシュパネルで棚を付けることは止めて、手間をかけても板で設置することを決意しました。
メラミン化粧板で自作した!
木の板なら車の形に合わせて加工がしやすく、キャンピングカーとして設置された内装の木部にネジで固定が出来そうです。
手間も大変なのですが気持ちを切り替えて、自分が納得できるモノを工夫してみることにしました(^^)
塗装するより見た目がきれいなメラミン化粧棚板をみつけたので決定です。
車の幅目一杯で作る自信がなかったのと材料が大きくなるので、ひとまず長さ90センチ、幅はメッシュパネルと同じ30センチ、厚み16ミリの板を選びました。
切断面はエッジテープを貼りつけて見栄えをよくします。
バックドアなどと触れそうな所にはクッションテープを貼る予定です。
曲がるようなところは刃の細い引き回しノコでカットしていきます。
いきなりメラミン化粧板にカットラインを書いてカットするのは、車に合わせるのが難しいので、DAISOでカラーボードを手に入れてきました。
先にカラーボードで形を作り、メラミン化粧板に重ねてカットラインを印するのです。
メラミン化粧板と同じ90センチだとよいのですが、84センチと短いので6センチ分つなげて使うことにしました。
車の側面が複雑なので出来るだけ形を合わせるために今回使うのが型取りゲージです。
先はとがっていませんが、細長い四角い針がたくさん並んでいて、左右どちらにも動くように固定されています。
一度平らなところに押し当てて、針先を全てをまっすぐにします。
そのあと型を取りたいところに押し当てると、その形のままに針先が移動するので型が取れる仕組みの工具です。
棚を固定するL金物などを何種類か手に入れてきました。
メッシュパネルと異なり、フックを付けたボードや電子レンジの側面など木材が使用されている所にネジ止め固定が出来そうです。
長い金物は一番苦労しそうな左後部のダンパー付近につける予定で、壁の形に合わせて曲げる予定です。
うまく形を作ってしっかり固定できればよいのですが(^^;
車の内装の色がライトグレーなのでネジの頭やL金物なども塗装してみようかと似たような色のスプレーを用意しました。
電子レンジの側面に型取りゲージを当ててみます。
この曲線に沿ってカラーボードにカットラインを印します。
フックをつけるボードと車の内装がつながるところで、傾斜もあり一番複雑なところですが、型取りゲージでなんとか型がとれました。(^^)
印をしてカットした後ですが、こんな感じで型取りゲージの型をなぞってカットラインを印します。
型取りゲージが短いので、継ぎ足すところをわかるようにしておいて、その先の型を取ります。
カットしたカラーボードを車に合わせてみましたが、電子レンジの扉が当たるので赤丸あたりをカットします。
各所型取りゲージで型をとり、カットラインを印してカットしたものです。
複雑な形になりました(^^;
カットしたカラーボードを車に当ててみたら、直角になっていなかったので右側のカットの位置を修正します。
左側はバックドアを閉めてみると、ダンパーが下に伸びる形になり当たるので切り込みを広げます。
電子レンジ横のカーブはまあまあです。
若干の隙間はこすれ音防止のためにクッション材を貼る予定なので大丈夫です。
左側をピッタリ合わせたら赤の所に大きな隙間が出来たのでもう少しずらしてカットすることにします。
少し大きめにカットして、当たるところはサンドペーパーで削ればピッタリ合うと思います。
棚を受ける金物も角度を合わせておきます。
こんな感じで棚とボードをネジで止める予定です。
真ん中も同様に金物を曲げておきます。
この位置はキャンピングカーの家具の一部として製作され、薄いですが木材が裏にあります。
一番後ろの棚を受ける金物が難しいところです。
カーブに合わせて曲げていきます。
テレビより上にしておけば、テレビを展開するときも支障ありません。
不要な所をペンチで挟み何度か折り曲げてカットしました。
この後やすりを掛けて切断面を滑らかにします。
電子レンジ側は直角のL金物のままで取り付けが出来ます。
穴の直径が3ミリなので、4ミリのネジでしっかり止められるようにドリルで穴を大きくしておきます。
内装の色に近いライトグレーで目立たないように金物を塗装しておきます。
プライマーをヒーティングガンで乾かしながら2度塗りし、塗料を2度塗りしています。
ついでに思いついて、ネジも段ボールに突き刺して並べ、頭だけ軽く同じ色で塗装しておきます。
木板の薄いところ用に短いネジ、棚板16ミリを貫通しない長さのネジ、電子レンジすぐ右は長いネジを用意しています。
車に合わせてきたカラーボードをメラミン化粧板につけて形を印します。
マジックペンで印をしました。
丸い穴を開けられるところは電動ドリルの出番です。
穴が若干斜めでしたが、後でサンドペーパーで調整すれば目立たないと思います。
丸い穴に向かって簡単な所からカットしていきます。
大きなカーブのところは、引き回しノコの出番です。
板に刃がひっかかる感じで切りにくいです。糸ノコの方が良かったですね(^^;
電動糸ノコであれば、このようなカットも直角に簡単にできるのですが、残念ながら持っていません。
こんな作業が多ければ欲しくなる工具ですね。
反対側も引き回しノコと先日のピラニアノコでカットします。
細かいところはカットしにくいので、大きめにカットしておき後でサンドペーパーで擦って形を整えることにします。
ざっくりカット出来ました。
メラミン化粧板は傷つけたり、割れたりしないように気をつかいますね。
車に仮合わせして確認します。曲線がぴったりですね。
車中泊用に手に入れた水平器がここで役に立ちました(^^)
電子レンジ側も角のところを少し削ればぴったりになりそうですね。
電子レンジの扉が当たらないように、デザインも考えてカットしたところもうまくできています。
バックドアを閉めてから仮に設置しようとしたらうまくハマりません(^^;
バックドアのダンパー部分が当たっています。
ここはざっくり寸法をとったところです。手抜きせず型取りゲージで型をとればよかったですね(^^;
5ミリほど広げることにします。
ノコギリで当たるところをカットします。
各所仕上げにサンドペーパーをかけていきます。
曲線の所は丸い木にサンドペーパーを巻いてこすります。
貼ってあるメラミン化粧板の端が欠けやすく、ペーパー掛けも気をつかいます。
メラミン化粧板側から押すようにすれば大丈夫なのですが、逆にすると端が欠けます。
ノコギリで切った時にも細かく端が欠けています。
両面共メラミン化粧板が貼ってあり、表ばかり気にしていたら、今度は裏側を大きく欠けさせてしまいました(^^;
ここは仕方なく木工用ボンドでくっつけましたが、割れ目が目立ちますね(^^;
その他は欠けた所までサンドペーパーをかけていき、欠けがなくなるようにしました。
そのためカーブの所が適当なRになっています(^^;
きれいなRにしたり、直角になるよう丁寧にサンドペーパーをかけるのもかなり手間がかかります。
家具作りの職人さんになったような感じですね(^^)
なんとか、形が整いました!
カットした側面の木を隠すためエッジテープを貼っていきます。
見えるところだけでなくこの長さで足りるところまで貼ってみましたが、後ろ側で30センチほど足りませんでした(^^;
メラミン化粧板の所までサンドペーパー掛けが出来ていなかった所は、エッジテープとの隙間から木が見えています。
ヒーティングガンで熱を加えてみましたが、カッティングシートのように柔らかくならないのですが、少し隙間は少なく出来ました。
車の内装と触れるところにクッションテープを貼ります。
板の厚み16ミリに対して15ミリ幅のテープなので丁度良いサイズです。
クッションテープを貼るところにはエッジテープはいらない気もしますが、エッジテープを貼っておけば木に直接より接着が強いかなと考え2重に貼っています。
エッジテープが足りなかったところもクッションテープで隠れます。
手前は見えるところなのでエッジテープのままです。
両側面は内装との隙間が少ないので厚み5ミリのクッションテープを使い、後ろ側は10ミリにしてみました。
5ミリと10ミリがつながるところは、10ミリの方の角をハサミで斜めに切っておきました。
車に棚板を持っていきハメるとぴったりです(^^)
水準器で水平をとりながら、取り付け金物をあててネジ穴の位置へ印をします。
こんな時は誰か棚を支えておいてくれる手伝いが欲しいところですね。
ネジ止めしやすいように下穴をあけて、取り付け金物をつけていきます。
下穴をあけていてしくじりました(^^;
つい力が入り裏まで貫通してしまいました(; ;
メラミン化粧板が欠けています。
複雑な形に曲げて作った金物も取り付けて、左側が済みました。
電子レンジ側の固定は2カ所です。
右上のL金物のところが反対側まで貫通したところです。
左の前側から水平を見ながら取り付け金物を車の内装側にネジ止めしていきます。
右側がついていないので軽く3カ所止めておき、後で増し締めします。
曲げてつくった金物が予定より少し下に固定になったので隙間があいていますが、あまり見ない所なので気にしないこととし、曲げ直しは止めました(^^;
電子レンジ側も固定していきます。
最後の取り付け金物をネジ止めしようとして???
何を誤ったか、取り付け箇所が内装の無いところへ90度ずれています。
他は車と棚板と金物を合わせてネジ穴を印していましたが、ここは電子レンジの側面につくだけだからと合わせずにネジ穴を開けていました(^^;
気を取り直して、取り付け修正です。
貫通したのと合わせて2つ穴が出来てしまいました(^^;
木板ならば穴をつぶして塗装し直せば良いのですが、メラミン化粧板ですのでそうもいかず、結局カッティングシートを貼ってお茶を濁すことにしました(笑)
いずれここに何か吊り下げたくなったら、フックでもつけましょうか(^^)
パンチで小さな丸のカッティングシートを作ります。
指ではカッティングシートが小さく裏の紙をはがしにくいので、今回はピンセットを使ってみました。
上側の貫通してしまった所に貼りました。
下側の2カ所に貼ります。外側のはメラミン化粧板が大きくはがれているので2枚貼りました。
メッシュパネルでは固定がうまく出来ませんでしたが、今回は5カ所のネジ止めでかなりしっかり固定が出来ました。
電子レンジ横とこの棚の間のデッドスペースも工夫すれば何か置けますね。
テレビを側面に収納するときは、この取り付け金物の位置に当たります。
グレーのクッションテープを貼ることにします。
ネジ穴の頭の塗装がはげたのでその目隠しにもなります。
取り付け金物に合わせた幅でカットし、端もRに合わせてカットしています。
色も似ており丁度良くネジ頭も隠れました(笑)
この後他の所も貼っておきました。
テレビの良い位置にクッションが当たります。
テレビの上面は棚の裏に当たっていませんが、車が上下に大きく振動したときの対応に、テレビの上面にクッションテープを貼っています。
アームとテレビが触れる部分にも厚めのクッションテープを貼りました。
ダンパーの根元はもう少し広くしても良かったようですが、クッションテープが半分つぶれるくらいで棚本体とはクリアランスがあるので大丈夫でした(^^)
電子レンジの扉もきちんと開いて大丈夫でした(^^)
天井のLED照明も、テーブルの上に棚の影が出ていません(^^)
棚の取り付け完了です。
最初からついていたように棚が出来ました(^^)
最後に扉がないので置いたモノのズレ対策をします。
ヒートンと60センチのミニバンジーゴムを用意しています。
メッシュパネルで作ろうとしていた時に用意していたミニバンジーゴムです。
グレーをみつけています。
以前つけたフックは使えない位置になったので取り外します。
フックを止めてあったネジ穴にヒートンをねじ込みます。
メッシュパネルを固定しようとしていた時のネジ穴が出ていますが、モノを入れれば見えなくなるので気にしないことにしましょう(^^;
電子レンジの横も同じ高さでヒートンをねじ込みました。
ミニバンジーゴムを取り付けて完成です!!
枕、敷きパッド、タオルケットを置いてみました。
なんとかぴったり入りました。
電子レンジがもう少し低ければ上に収納スペースがもっと確保出来そうですね。
欲を言えばシュラフも置くスペースが確保できると良かったのですが。
電子レンジ周りはこのビルダーさんのこだわりのデザインですから、勝手なことを言ってはいけませんね(^^;
これだけでも何かモノを取り出したりするときに移動させなくて済むので助かります。
しくじりポイント
・メラミン化粧板はメラミンが欠けやすいです。ちょっとした傷など修復できる合板で作り塗装にした方が良かったかもしれません。
・ドリルの刃に貫通防止のテープを巻いておくのを横着して、棚板を貫通してしまいました。
・棚の取り付け金物の位置を横着して、車に当てて印しなかったところは、位置を間違ってしまいました。
・曲線部分のカットは引き回しノコより、糸ノコを使った方が良かったです。
まとめ
付けたかった天井の棚がなんとか出来ました(^^)
これで寝具の収納の一部も解決し、大掛かりな工夫や工作はこれで最後かもしれませんね。
先日、新車1ヵ月点検を行い今は車の中にはほとんど荷物がありません。
次に車に載せる時は、取り出しやすく毎日移動させなくて済むように収納方法を考えたいと思います。Let's devise!
みなさん 棚を自分で設置したことで、より世界中で1台だけの軽キャンパーになり愛車感も増してきました。
次は軽キャンパーで何かをしてきた記事などを書いていきたいですね。